図書館初心者のための文献リスト
最近の図書館、レファレンスサービスについて知りたい、と小学校からの友人から問い合わせがあったので、文献を紹介しました。
ついでなので、たくさん挙げてブログにアップしちゃおうという算段です。はじめはSISTで挙げてたんですが、Amazonの商品挿入機能が便利すぎるのでそれ使いました。アフィリエイトではないのでクリックしてもなにも発生しないです。
ちょっと考えて思いついたのを挙げたのでまた追加するかもしれません。
追記
本を2冊(「図書館の主」「インターネット時代のレファレンス」)追加しました(2015/07/23)
【最近の図書館について】
つながる図書館: コミュニティの核をめざす試み (ちくま新書)
- 作者: 猪谷千香
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2014/01/07
- メディア: 新書
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【図書館の使い方】
図書館を使い倒す!―ネットではできない資料探しの「技」と「コツ」 (新潮新書)
- 作者: 千野信浩
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/10
- メディア: 新書
- 購入: 8人 クリック: 139回
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図書館のプロが教える“調べるコツ”―誰でも使えるレファレンス・サービス事例集
- 作者: 浅野高史,かながわレファレンス探検隊
- 出版社/メーカー: 柏書房
- 発売日: 2006/09
- メディア: 単行本
- 購入: 3人 クリック: 194回
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【レファレンスサービスについて】
地域の情報ハブとしての図書館(課題解決型の図書館を目指して):文部科学省
ニューヨーク公共図書館、1940~1980年代のレファレンス質問をInstagramで公開 | カレントアウェアネス・ポータル
インターネット時代のレファレンス : 実践・サービスの基本から展開まで
- 作者: 大串夏身,田中均
- 出版社/メーカー: 日外アソシエーツ
- 発売日: 2015/03/12
- メディア: Kindle版
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【番外編】
知識経営のすすめ―ナレッジマネジメントとその時代 (ちくま新書)
- 作者: 野中郁次郎,紺野登
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1999/12
- メディア: 新書
- 購入: 8人 クリック: 60回
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図書館見学 長井市立図書館
(長井市立図書館 〒993-0004 山形県長井市神明町3番7号)
春休みに図書館見学へ行ってきました。
長井市立図書館は、フラワー長井線長井駅から徒歩15分のところで白つつじ公園を目指していくと辿り着くことができます。駅からですと少しわかりにくいのですが、TAS(4階建のショッピングモールでこの辺りでは目立つ高い建物)の目の前にある公園の中を目指していけば行けると思います。
入り口すぐ横には、「靴の汚れている方や音の出るくつを履いている場合にはこちたのスリッパに履き替えてください」という注意書きがあり、スリッパが並べられていたり、コート等を掛けるための棚があったりと、細やかな気配りの感じられる図書館です。
写真を見て分かる通り変わった建物なのですが、利用者が利用できるのは1階部分のみで、児童書架と一般書架と閲覧席があります。入ってすぐの棚には雑誌と地元の広報誌や博物館の案内や白書類が並べられ、観光目的で来た利用者にとっても、常連の利用者にとっても使い易いよう配慮されていました。
図書館は正方形で、入って手前半分の空間が児童書架で、奥の空間が一般書架になっていました。そのちょうど中間にあたる、児童書架が見える位置に育児書や料理本が置かれていて、親子利用者への配慮が感じられました。入り口から入って正面の棚には新刊書が並べられていました。
図書館の広さがあまり無いためか、書架の高さが全体的に高く、上の棚まで本が入っていました。地震対策のための補強はされており、上の書架にある本を取りやすくするための備え付けのはしごや台座がありました。
郷土史料はカウンターのすぐ正面にあり、棚2つ分ありましたが、書庫にも所蔵があるらしく「郷土資料をご利用の方はカウンターまでお申し出ください」と表示がありました。
職員の方の話では、天気の良い日には外に机と椅子を出して青空読書会をされているそうです。
図書館見学 蒲田駅前図書館
(大田区立蒲田駅前図書館 〒144-0052 東京都大田区蒲田五丁目13番26-301号)
JR/東急蒲田駅東口から右に曲がり、大田区役所の前を過ぎて少し行った場所にあります。駅からは徒歩3分*1くらいです。建物の1階は消費者生活センターがあり、2階は多目的室、3階が図書館という間取りになっています。
私は以前、蒲田駅前図書館に勤務しておりました。そのため、知り合いに会えるかと思ったのですが、今回偶然立ち寄ったために、知り合いに会うことはできませんでした。自分が装備*2した資料を見つけることができて、嬉しかったです。
大田区の図書館は全部で16館と図書館類似施設が1館あり、それぞれで分担収集を行っています。具体的には、蒲田駅前図書館では統計と薬学の書籍を重点的に収集し、雑誌の長期保存を行っています*3
入ってすぐの場所に飲食可の座席があり、その隣に大活字本が別置されています。以前は単行本と同じ書架に配置していましたが、別置したほうがわかりやすいのでは、との利用者からの意見をうけて別置になったと聞いています。
カウンターの正面が一般書の並ぶ書架で、奥が児童室と閲覧室になっています。最近流行りのブックシャワー*4があり、無料で使用できるようです。他の大田区立図書館でもいくつか設置している図書館があるようです。
展示がいくつかされており、私が訪問した時には、長期保存雑誌と魔法に関する本の展示がカウンター付近にそれぞれ置かれていました。魔法に関する本の展示は、これもまた最近流行りの、内容がわからないようブックカバーをかけて内容紹介を30字程度書いて貸し出すようになっていました。ただし、中身は見られるようになっていたので、チラッと見れば何の本かわかるようになっていました。
駅近くで線路沿いの建物のためか、窓辺には椅子が設置されて京浜東北線をを眺めながら読書できるようになっていました。古い建物ですが、掲示物等や本の分類見出しや調度品は新しく、利用されるための工夫を感じました。平日の閉館間際でしたが、利用者はかなりいて、よく利用されているのだなと思いました。
*2:図書館資料として受け入れるためにビニール加工やシール貼付けなどをする
*3:https://www.lib.city.ota.tokyo.jp/pdf/jigyoh26/51kanbetsu.pdf
メールの管理方法
私はメールアドレスを仕事用、私用、大学用、メルマガ用と使い分けている。
返信すべきメールの受信頻度は1日あたり5~15通とあまり多くない*1。3日くらいほうっておくとなにかと支障が出て電話がかかってくる。なんなら朝に受信したメールに夕方までに返信しないと電話が来る。こわい。
ここで取り上げる方法は上記程度の受信数なので、返信すべきメールの受信数がそれ以上となるとあまりおすすめできない。あまりにも受信数が多い場合には、即処理がベストらしい*2。
ここでは、大量の受信メールに埋もれてしまい、返信すべき重要なメールを見逃してしまっている人のために、私がやっているメールの管理方法を記事にしたい。
- 確認する必要がある頻度別にメールアドレスを使い分ける
メールアドレスは、それぞれ確認する必要がある頻度別*3に使い分けると便利だ。
緊急連絡が入るため毎日確認する必要があるのは仕事用、私用、大学用、一週間くらい見なくて大丈夫なのがメルマガ用のアドレスとしている*4。仕事用、私用、大学用のメールはスマートフォンや携帯電話でも受信できるように設定しておく。スマートフォンがあるのならGmailアプリを入れると便利だが、ないのならキャリアメールに転送するよう設定する。そうすれば、緊急で対応する必要があるものには、スマートフォンや携帯電話から返信すればよいし、緊急で対応する必要がなければ、PCの前に座った時に返信すれば良い。
また、おすすめのメールサービスとしてはGmailが便利である。迷惑メールやSNS、広告メールのフィルタリングが強力なので、自分でフォルダ分けするストレスが少なくて済む。Gmailで仕事用、私用、大学用のメールを一括で管理できるように転送してあるので、返信相手や送信相手によってメールアドレスは使い分けている。Gmailアプリの通知は受信トレイに受信が来た場合にのみ通知がくるので、自動で別フォルダに受信した場合には通知が来ない。ちなみに私はGmailアプリを入れているが、音通知は切ってある。
- メールアドレスのアカウント名に実名を入れるかどうか
仕事用、私用、大学用は、実名で使用しているウェブサービス*5を使用する際に登録している。実名で使用しているウェブサービスを介して知り合った場合の連絡手段が、メールアドレスであることが多いので、アカウント名に実名が入っていると相手にわかりやすくてよい。
メルマガ用は、ネット通販やネット記事をみる時、SNSといったウェブサービスを利用する際に登録が必要でメールアドレスを要求されるため、そこで使用している。つまりあまり信用のおけないウェブサービスを利用する際に登録に用いるためか、迷惑メールや広告メールが多い。Hotmail*6はアドレス単位や件名単位で自動削除できる機能がついているので、便利だ。ちなみにアカウント名に実名は入れていない。
- 受信トレイでTODOを管理する
以上のメールアドレスの使い分けによって仕事用等の実名で使用しているメールアドレスには最小限の返信すべきメールしか来ないようになっているはずなので、以下は返信すべきメールの管理について述べる。
昨今はだいたいメールで業務や飲み会等の連絡がくるので、TODOの管理をメールですると締め切りや予定、すべきことの漏れがない。
具体的には、受信トレイ*7には、基本的に受信して読み終わったら削除か返信してフォルダ分けをし、まだ返信していないものやまだ期日の来ていないものだけを残す。そうすれば、受信トレイには「すべきこと」「返信すべきもの」だけが残る。しかし、繰り返しになるがあまりにも受信数が多い場合には、以下の記事の通り、この方法はおすすめできない。
受信メール数の多い人ほど「to do」が明確になるようフォルダ分けを行い「インボックスを合理化」する傾向があるとのこと。ただし、タスクマネジメントの一環としてインボックスを「to doリスト」化しようとするのは効率的ではないとこの研究は示唆しているとのことである。
- フィルタリング機能を利用する
例えば、毎日大量のメールが送られてくるメーリングリスト*8が一つでもあると、他の重要なメールを見落としてしまう可能性が高まる。そこで、そのメーリングリスト用のフォルダをメールアドレス内に作成し、フィルタリング機能を使って件名やアドレスによって受信トレイをスキップして直接メーリングリスト用フォルダへ受信するよう設定する。これだけで、かなり受信トレイがスッキリする。
これだけでだいぶ受信トレイがすっきりするのではないだろうか。
おまけ
- 二日間以上返信ができない場合には、返信不可の自動返信機能を使う
送信相手にとって、いつ返信が来るのかわからない、またメールを見たかどうかわからないといった状況が最もストレスなので、返信できない期間があらかじめわかっている場合には返信不可の自動返信機能を使うのがおすすめである。
たいていのメールサービスには自動返信機能、というのがあるので利用しましょう。
*1:広告メールをいれると30~50通くらい
*2:一日数百通のメールを受信する指導教員談
*3:数時間以内に返信が欲しいメール、一両日中に返信がほしいメール、一週間以内に返信が欲しいメールと言った具合。
*4:メルマガ用にチケットぴあやe+の広告メールを受信してコンサートやライブチケットの申込期限が2日くらいしかないメールが来る場合もある。どうしても行きたいバンドの情報はメルマガに頼らず事前に調べておくか、もしくは諦めよう。
*5:図書館のメール通知サービス、Facebook、Linkedin、Google+、SlideShare、about.meなど
*6:現在はOutlookというフリーWebメールサービス http://www.microsoft.com/ja-jp/outlook-com/automate/
*7:メーラーやwebメールのメールアカウントを開いた時に一番初めに見る、受信メールの一覧
*8:仕事に係る全てのメールをCCする職場や、議論を行うグループのものなど
スマホニュースサイトと著作権,また改竄の可能性について
今朝,以下のような記事をたまたま目にした。
ビル・ゲイツといえばマイクロソフト社の創始者で,世界有数の億万長者である。その億万長者が,自分の子どもを億万長者にはしないというのである。とても目を引くタイトルだ。ざっくり内容をいうとタイトル以上のことはないのだが,記事の冒頭にあり,また文中でも”TED”と書かれている通り,この記事はTEDの翻訳である。
子供を億万長者にはしない、全財産の95%は寄付--世界一の億万長者、ビル・ゲイツ氏のお金の使い方 | ログミー[o_O]
私はここで一つの疑問を感じた。
「ビル・ゲイツがこのようなことをTEDで言うだろうか?」
- 記事と元動画の違い
TEDとは,”テクノロジー、エンターテインメント、デザインが一体となって未来を形作るという考えに由来”*1し,1984年にアメリカではじまったもので,特に自分のアイディアを発表してみんなに聞いてもらい,社会貢献したいといった人たちが登壇している。今では世界各地でTEDが行われており,TEDxTohokuも開催されている。つまり,「TEDで発表するアイディアにしては低俗であからさますぎる」と思った。
そこで,元の動画をみてみた。
ビル・ゲイツとメリンダ・ゲイツ: 富を贈ることが最高の喜び | Talk Video | TED.com
だいぶ印象が違う。
記事は25分の動画のうち,後半10分程度を抜粋して要約しているので,まるで寄付のことしか話していないように思えるが,その背景についての部分がばっさり記事ではなくなっている。
- 翻訳者が誤解を招きかねない表現にしてしまう事例
ここで,以下のニュースを思い出した。
南京虐殺否定を無断加筆 ベストセラーの翻訳者 - 47NEWS(よんななニュース)
米ニューヨーク・タイムズ紙の元東京支局長が、ベストセラーの自著「英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄」(祥伝社新書)で、日本軍による「『南京大虐殺』はなかった」と主張した部分は、著者に無断で翻訳者が書き加えていたことが8日明らかになった。
このニュースは,翻訳者が勝手に書き加えたことで話題になったが,後に否定されており*2,翻訳者が誤解を招きかねない表現にしてしまった,というところで著者の見解が発表されている。
記事も動画とではかなり印象が違い,誤解を招きかねない内容で,話の主旨が変わってしまっているように思う。改竄といえるほどではないが,元動画を見なければ少なくとも私は,ビル&メリンダ・ゲイツ財団の宣伝としか思えず,また金持ちは違うなーといった感想しか抱かない。
翻訳されたものには,こういった翻訳者の編集の仕方によってまったく印象が変わってしまうものがあるのだ,ということを知らずに記事を読んでいる人がいるのではないだろうか。
なぜこのような記事にしたのか,推測ではあるが,目の引くタイトルを記事につければクリックされる確率は高くなり,動画を簡単に翻訳したものを内容としてアップすれば取材の手間もなく,アクセス数が稼げる。そのための記事なのだろう。
- 翻訳と著作権者に許諾をとる必要性
ところで,当然のことながら動画は英語で話が進められており,日本語字幕が付けられている。これは,ボランティアによって翻訳されたものだ*3。
つまり,動画の翻訳はTED公認の有志によって成り立っている。
著作物*4の翻訳には,著作者の許諾が必要である。なぜならば,著作物には翻訳権があり,翻訳権は著作者が持っている。翻訳権とは,著作物を翻訳する権利である。つまり,著作物の翻訳は著作者の許諾なしには行えず,許諾なしに行った場合には著作権の侵害にあたる*5。
記事がTEDの許諾をとっているかはわからない。元動画の表示があり,また動画の一部を翻訳しているので,引用の範囲のように思える。しかし,著作権法上の引用とは,”自分の著作物に引用の目的上正当な範囲内で他人の著作物を引用して利用する”*6ことであって,記事のうち一部*7が動画の翻訳で成り立っている場合には引用の範囲と考えることができる。文化庁のウェブサイトでも以下のとおり規定されている。
文化庁 | 著作権 | 著作権制度に関する情報 | 著作権制度の解説資料 | 著作権制度の概要 | 著作物が自由に使える場合
(注5)引用における注意事項
他人の著作物を自分の著作物の中に取り込む場合,すなわち引用を行う場合,一般的には,以下の事項に注意しなければなりません。
(1)他人の著作物を引用する必然性があること。
(2)かぎ括弧をつけるなど,自分の著作物と引用部分とが区別されていること。
(3)自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること(自分の著作物が主体)。
(4)出所の明示がなされていること。(第48条)
(参照:最判昭和55年3月28日 「パロディー事件」)
したがって,記事のうち全部が動画の翻訳である場合には,記事自体が動画の翻訳であるので引用にはあたらず,記事がTEDに許諾を得ていない場合には,著作権の侵害に当たるといえる。
- 海外のものには著作権法は適用されないのか
では元動画は海外のウェブサイトが発信しているのだから,日本の著作権法は適用されないのだろうか。と考えてみたが,当然のことながら海外のものの場合にも適用される。
外国の著作物の保護は? | 著作権って何? | 著作権Q&A | 公益社団法人著作権情報センター CRIC
著作物は、国境を越えて利用されるため、世界各国は、条約を結んで、お互いに著作物や実演・レコード・放送などを保護し合っています。このような国際的な保護は、著作権は「ベルヌ条約」と「万国著作権条約」、著作隣接権は「実演家等保護条約」と「レコード保護条約」などによって行われています。我が国はいずれの条約にも加入しており、世界の大半の国と保護関係があります。
以上をまとめて考えてみると,海外の記事を自分で翻訳して引用する分には問題がない。ただし, あくまで引用の範囲を超えず,自分の記事の一部が翻訳部分であれば翻訳記事を掲載できる,と考えることができる。
最近,SNSがよく利用されるようになり,またスマホニュースサイトが台頭してきた。いわゆる,キュレーションサービス*8が,かつての新聞やテレビの役割を果たしている。
具体的には,新しいサイトとしてはNAVERまとめ,LINEニュース,2chまとめサイト,古いサイトとしてはGoogleニュースや新聞社がスマホニュースサイトを運営しているサービスがみられる。
新しいサイトの傾向としては,出典があいまいなものや許諾関係がきちんとしていないサイトが散見され,またSNSとの親和性が高い。古いサイトの傾向としては,新聞社が運営しているサイトが多く見られるため,出典は明らかで文責も明記されており,SNSとの親和性は新しいサイトと比較してあまり高くない。
SNSとの親和性が高い例としては,ツイッターで当該の記事が言及された際には,そのツイートが記事の下部に表示される。またスマホアプリの導入をした後に講読が可能で,そのスマホアプリ内での意見交換が可能といったところである。
しかし,スマホニュースサイトでは,表示画面がスマートフォンの範囲に限られるため興味を引きやすいタイトルや要約記事が目立つ。
たとえばLINEニュースでは”3分で話題やニュースがわかる*9"というキャッチフレーズで長文を読むことなくホットトピックを把握できるよう工夫されている。
このようなニュースサイトの場合,わかりやすさ,興味の持ちやすさ,どれだけ話題になっているか,がポイントといえる。
それが今回の記事のような,話題性のある記事の掲載に至った経緯なのではないかと考えた。
海外の著作物については,海外のニュースが無断で日本語に翻訳されニュースサイトに掲載されたり,日本の同人誌が無断で外国語に翻訳されしかも無料でネット配信されたり,文芸書や学術書の翻訳が全く金にならないために出版社が出版をあきらめているといった自体も起きているらしい。またこれは別の機会に言及したい。
私も海外の報告書を翻訳してサイトに掲載しようとしていたことがあるので,著作権関係には気をつけたい。
参考記事:
著作権法と翻訳:重要な情報 - Bookworm Translations
無断翻訳と著作権法 - アニメキャラが行列を作る法律相談所withアホヲタ元法学部生の日常
*2:ストークス氏書籍は翻訳者に無断加筆されたか: 極東ブログ
*4:ここでは動画
*6:著作物が自由に使える場合は? | 著作権って何? | 著作権Q&A | 公益社団法人著作権情報センター CRIC
*7:一般的には半分以下
*8:キュレーションによって情報をまとめ、共有するサービスの総称 キュレーションサービスとは 「キュレーティングサービス」 (curating service): - IT用語辞典バイナリ
図書館見学 伊那市立図書館
(伊那図書館 〒396-0025 長野県伊那市荒井3417−2)
春頃に伊那図書館へ行ってまいりました。この時はアカデミック・リソース・ガイド(株)の合宿だったので,館長さんのご好意でご案内いただきました。
車で行くと隣の市営駐車場に止められますが,電車でも便の良い場所のようです*1。
入り口手前には市役所のちょっとした出張所があり,平日にはそこで住民票などが発行できるそうです。
一階は児童室になっていて,素敵なおはなしの部屋がありました。他の図書館と比較すると,児童室がかなり広い印象です。
二階は一般書架や郷土資料などがありました。書庫がさらに上の階にある作りになっていて,カーブを描いた天井が印象的でした。書架も全体的に低いものが使われていて,高いところに本などを置かないようにしておられるようです。
窓際に背の高い椅子と机を配置して,カフェのような雰囲気を演出して中高生が勉強をしたり,タブレットPC等で調べ物をしたりするのに使ってもらえるように工夫をされているそうです。
図書館内にあるデスクトップPCの上にはきちんとサインと説明が書かれていて,使用可能メディア別にサインの色分けがされていました。こういった特別でないささいな工夫がそこかしこにあり,図書館員の目の行き届いたサービスが行われているのだなというのをひしひしと感じました。
写真を撮るのを忘れてしまいましたが,タブレット端末(iPadなど)が貸出するようにカウンターのはじに充電器につながれた状態で置いてありました。貸出している図書館は多数ありますが,カウンターに置いてあるのははじめてみました。ただ「あります」と掲示するのではなく,そうして実物をすぐ貸し出せる状態で置いておくことで目に止まりやすく手に取りやすいな,と思いました。
図書館見学 鹿島市民図書館
(鹿島市民図書館 〒849-1312 佐賀県鹿島市納富分2700-1(鹿島市生涯学習センター エイブル1階))
JR肥前鹿島駅から出て正面の建物からバスが出ているので、バスに乗れば10分くらいで到着します。歩くと20分ちょっとくらいのようですが、地元の方でなければおすすめできません*1。
当該の図書館は複合施設の中にありますので、図書館の入り口は他の施設とおなじになっておりますが、入ってすぐ右手が図書館ですので迷うことはありません。バス停から行くとやや正面口がわかりにくいです。
図書館自体は1階のみですが、施設の入り口から入ってすぐの所に小学校の生徒が地元について調べた壁新聞がならべられており、市民の発表の場としても施設が使われているのだなと思いました。
全体的にあたたかな雰囲気で、私が訪れた時が平日の昼頃だったこともあってか、利用者はちらほらおられる程度でした。
小展示が多くあり、そこにある本も借りられているようでしたので、よく利用されているようすがうかがえました。特に印象的だったのは、展示が並べているだけではなく飾りやポップにも力を入れられていて、働かれている方の熱心さがうかがえました。サービスの一つとして、特別養護老人ホームへの読み聞かせも行っているらしく、かなり珍しいなと思いました。
国立国会図書館が配信している歴史的音源の配信や、文部科学省が後援の「図書館海援隊」といったサービスにも加入されており、失礼ながら、この図書館の規模にしては図書館サービスに力を入れられているなと思いました。
折よく館長さんにご対応いただき、お話をうかがうことができましたので、大変熱心に図書館サービスへ取り組まれているということがわかりました。ウェブサイトもスタッフが作成、保守されているそうで、かなり珍しいなと思いました。またぜひうかがいたいです。