図書館の究極の使命は、次の戦争を起こさせないこと

 ブログ記事のタイトルは,エル・ライブラリー館長の谷合さんによる2014年に書かれた言葉である。谷合さんとは大学のゼミを通じて知り合う機会があり,面識があるためFacebookを介してこの言葉を知った。 

 図書館のことを考えるとき,身近な存在であるがゆえに個人的な体験によって語られやすい傾向がある。それは,良い面もあれば悪い面もある。しかしいかなる議論においても忘れてはならないのは,図書館の使命とはなんなのかということである。図書館の使命は図書館法に書かれており,図書館法は”社会教育法の精神に基づ”いており,社会教育法は”教育基本法の精神に則り”定められている。

 教育基本法には,教育の目的として以下のように書かれている。

教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。

 また,前文として以下のようにも書かれている。

 我々日本国民は、たゆまぬ努力によって築いてきた民主的で文化的な国家を更に発展させるとともに、世界の平和と人類の福祉の向上に貢献することを願うものである。
  我々は、この理想を実現するため、個人の尊厳を重んじ、真理と正義を希求し、公共の精神を尊び、豊かな人間性と創造性を備えた人間の育成を期するとともに、伝統を継承し、新しい文化の創造を目指す教育を推進する。
  ここに、我々は、日本国憲法の精神にのっとり、我が国の未来を切り拓く教育の基本を確立し、その振興を図るため、この法律を制定する。

 図書館法は社会教育法に,社会教育法は教育基本法の精神に則って定められていることを考えてみると,教育基本法に規定されている前文と教育の目的をそのまま図書館の使命として読み替えることも可能なのではないだろうか。

 また,図書館の使命とは何か,と問われて考えてみるときには歴史を振り返ってみてもよいかもしれない。

 もし時間があるのならば映画「エクス・リブリス」や映画「パブリック」を視聴してみてもよいだろう。

 原点に戻りエル・ライブラリーについて考えてみると,下記のリンク先の記事にあるとおり,一時は政権によって閉館に追い込まれながらも,寄付によって存続が維持し続けられ”職員が身銭を切って”支えられている。それはなぜか。図書館の使命をまっとうするためである。すなわち,谷合さんは以下のように書いている。

未来への教訓を残していくことが大事なのだ。戦争を防ぐことができなかっただけではなく、諸手を挙げて戦争に協力した労働組合の歴史を反省することもまたわたしたちの使命ではなかろうか。

この言葉について詳細は以下の記事を参照されたい。

図書館の究極の使命は、次の戦争を起こさせないこと - 一人ひとりが声をあげて平和を創る メールマガジン「オルタ広場」

 記録のため,本記事はウクライナとロシアの戦争がはじまったとされている2022年2月24日から三週間後に書いたことを記す。