学校図書館情報サービス論のシラバスと文献
学校司書モデルカリキュラム対応「学校図書館情報サービス論」を担当しています。
学校図書館情報サービス論は教科書がない授業なので、授業ではシラバスをもとに授業を組み立て、参考文献をもとに配布資料を作成してすすめてまいりました。何を使ったのか記録もかねて記事にしたいと思います。なお、一覧に載せたのは授業資料に記載していないものを主として、あとは重要なものを補足として、事例などのURLは省略しています。
いまSLA(全国学校図書館協議会)でも学校司書モデルカリキュラムのシラバスについて検討しているところのようです。
公益社団法人全国学校図書館協議会 学校司書の養成および研修のあり方検討委員会は、文部科学省による「学校司書のモデルカリキュラム」に対応した「全国SLA学校司書養成科目シラバス」の検討を進めてきました。
このほど、第一次案を第41回全国学校図書館研究大会(富山・高岡大会)で提案いたしました。この一次案について、皆様からのご意見を募集します。ご意見を基にさらに検討を深め、「全国SLA学校司書養成科目シラバス」を成案化する予定です。
(引用元:
全国学校図書館協議会||【意見募集】全国SLA学校司書養成科目シラバス(第一次案))
そこで、私のシラバスを公開してどういった内容か参考文献も挙げたいと思います。授業資料は春学期をやってみて絶賛改訂中です。
【シラバス】
【第1回】教育課程と学校図書館
【第2回】学校図書館における情報サービスの意義
【第3回】情報サービスの理論と実践(種類と事例)
【第4回】学校図書館の現状と情報メディアの利用
【第6回】学習情報ニーズに答える情報探索と情報収集
【第7回】情報リテラシーと探索的な学習基礎
【第8回】情報リテラシーと探索的な学習応用
【第10回】インターネット上の情報源の利用(パスファインダー,リンク集)演習
【第11回】オンラインデータベースの利用(国内外の新聞・雑誌のデータベース等)演習
【第12回】レファレンスコレクションの整備(参考資料,地域資料,ファイル資料,二次資料,各種資料リスト)演習
【第13回】レファレンスサービス(児童生徒からの相談・質問への対応) 演習
【第14回】レファレンスサービス(教職員からの相談・質問への対応) 演習
【第15回】情報源を使用した総合演習 まとめ
およそ1~6は授業の第1回~8回、7~17は授業の第9回~15回で使用しています。
【参考文献一覧】
①堀川照代, 塩谷京子. 学習指導と学校図書館. 放送大学. 2016.10
②山本順一, 気谷洋子. 情報メディアの活用. 放送大学. 2016.06
③齋藤泰則. 学習指導と学校図書館. 樹村房. 2016.02
④鳥取県立図書館. 学校図書館活用ハンドブック. 鳥取県. 2016.03
⑤塩谷京子. すぐ実践できる情報スキル50:学校図書館を活用してはぐくむ基礎力. ミネルヴァ書房, 2016
⑥朝比奈大作, 米谷茂則. 読書と豊かな人間性. 放送大学, 2015
⑦情報科学技術協会編. 新訂3版情報検索の基礎知識. 情報科学技術協会, 2015
⑧岡紀子, 田中邦英. 改訂図書館と情報技術情報-検索基礎能力試験の過去問題と解説収録-, 樹村房, 2017
⑨中嶋雅人. “図書館探索型行事「ミステリークエスト」活動報告”. カレントアウェアネス-E, No.250, 2013.12, http://current.ndl.go.jp/e1510.
⑩文部科学省. 大学における先進的な実践例平成27年度. 2015, http://www.mext.go.jp/a_menu/kaihatu/jouhou/1400557.htm
⑪高橋恵美子. 学校司書という仕事. 2017. 青弓社
⑫齋藤誠一. 学校図書館で役立つレファレンステクニック. 2018. 少年写真新聞社
⑬長澤雅男, 石黒祐子. 問題解決のためのレファレンスサービス. 2007. JLA
⑭野口武悟, 成松一郎. 多様性と出会う学校図書館. 2018. 読書工房
⑮齋藤泰則. 利用者志向のレファレンスサービス. 2009. 勉誠出版
⑯庭井史絵. 学校図書館員と教員による指導上の役割分担形成プロセス. 日本図書館情報学会誌, 63(2), 2017. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jslis/63/2/63_90/_pdf/-char/ja
⑰大分県教育委員会.学校図書館ボランティアハンドブック. 大分県
そのほか、授業で紹介できなかったものも含めてブクログに載せていますので、ご参考まで。
授業用に作り直していますので、ブクログは随時更新予定です。
【その他授業内で紹介したウェブサイト(一部)】
- なるほど統計学園(総務省統計局)
http://www.stat.go.jp/naruhodo/ - 統計からみる日本の工業及び商業(経済産業省)http://www.meti.go.jp/statistics/toppage/topics/toukei_kids/index.html
- こども環境省
http://www.env.go.jp/kids/index.html - こどもページ:農林水産省
http://www.maff.go.jp/j/kids/index.html - 授業に役立つ学校図書館活用データベース
http://www.u-gakugei.ac.jp/~schoolib/htdocs/ - 専門室のページ:国際子ども図書館:リサーチ・ナビ
http://rnavi.ndl.go.jp/childbook/index.php - 子どもの読書に関わる方のページ(東京都立図書館)
https://www.library.metro.tokyo.jp/junior/ - 絵本ナビ
- BookLive
https://booklive.jp/ - 学校図書館と公立図書館のOPACが連携している
受講生の中には現役の学校司書さんが多く受講された一方で図書館勤務経験はないが司書資格は既に取得済みの方もいらっしゃったので、どのレベルで話すか、がかなり毎回試行錯誤でありました。ただ、学校司書さんは自分の勤務されたことのある学校図書館しかご存じない可能性もあるので、先進的な取り組みや活発に利用されている学校図書館をいくつか見学させていただき、事例として示すことで勤務経験のあるなしにかかわらず、学校図書館の将来像やこれまでと違うイメージを持ってもらえたのではと思います。
反省点としては、ICT機器の活用をもっとしたかったことと情報リテラシーの話を深くしてもよかったかなというところです。