改訂されたレファレンスツールなどのメモ

 レファレンスツール(参考図書やデータベース等)は,版が改訂されたり正式リリースされたりするので授業前に必ずすべて確認しているのですが,とりあえずメモとして残しておきます。随時更新していきます。

 

諸橋 轍次[著]鎌田 正・米山 寅太郎[修訂増補]「大漢和辞典

https://www.taishukan.co.jp/daikanwa_digital/

 

広辞苑」 第七版

http://kojien.iwanami.co.jp/

 

新明解国語辞典」第八版

https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/dict/ssd13078

 

「ジャパンサーチ」

https://jpsearch.go.jp/

 

「メディア芸術データベース」

https://mediaarts-db.bunka.go.jp/

 

「戦後教育資料デジタルアーカイブ

https://www.nier.go.jp/library/sengo/index.html

 

国土交通省GIS

https://nlftp.mlit.go.jp/

 

 

 

 

第21回図書館総合展「公・大連携の新しい形―箕面市と大阪大学の挑戦―」フォーラム参加記録

 

※本記録は、redが聞き取れた、理解できた範囲のものですので聞き間違いや理解間違いが含まれる可能性があります。そのうえでご覧ください。

 

 

11/12/19 10:00-11:30 第3会場

登壇者:

大阪大学総長 西尾章治郎氏

箕面市市長 倉田哲郎氏

司会:

ARG 岡本真氏

 

  • ARG 岡本真氏

指定管理者制度で指定管理料をとるビジネスモデルは古い

大阪大学は指定管理料をとっていないが、経済性の発揮は行う

 

大阪大学は江戸中期の懐徳堂(大阪商人発の学び舎)、適塾緒方洪庵の学び舎)に源流がある

・2007年大阪外国語大学と統合された

・国立大学であるが民間に源流がある

・「地域に生き世界に伸びる」がモットー。地域に貢献するため箕面市と協定をむすぶ

・新しいキャンパス(箕面、茨木、吹田、新箕面)を介した地域との連携を目指す

・25言語の授業(大阪外国語大学併合による)

・70か国から留学生を受け入れ

・総合図書館、生命科学図書館、理工学図書館、外国学図書館はサービスを継続

箕面新キャンパスと箕面市立図書館を取り入れての新しいサービスを目指す

・多様な利用者に対応したサービスの実現によりこれまでにない図書館サービスを目指す

人生100年時代の図書館を目指す

・情報通信技術リテラシー教育は地域社会の課題

 

・まちづくりの試行錯誤のなかからそれが結実したもの

箕面市は大阪のなかのベッドタウン

・図書館については積極的な取り組みをしてきた。貸出冊数は全国2位

・全小中学校に学校司書を配置し、小中学校のOPACと公立図書館のOPACを統合管理

・公立図書館で学校図書館の資料を返却可能にする試行実施

・地下鉄の延伸がきっかけ。箕面キャンパスは元大阪外国語大学

・萱野南図書館は市境にあり、新しい図書館として新駅の近隣へ移転する可能性を模索

大阪大学箕面キャンパスに打診することとなった

・地域に大阪大学があることは大きな誇りでありシビックプライドの醸成へつながる

スタンフォード大学も地元への貢献をしているが、日本の大学は多くない

・まちと大学を一体化したい

・敷地として、同じ区域内に大学と図書館と生涯学習センターがありシームレス

・上に行けば行くほど静かなフロアとする予定

・分岐点の議論、ベースは公立図書館にしたいが大学図書館の機能を満たすのであれば素晴らしい。最終的なかたちとしての大学が指定管理者になった。

大阪大学医学部とヘルスケアセンターの設置に向けて協議中

 

  • 質疑

〇総長

・地域と盆踊りを実施。世界各国の踊りを取り入れている。

・齢を重ねるごとに地域に大学があることが誇りであると言われたことが強く印象にある

 

〇岡本氏

・地域に大学があるのは大きい。若者が来る環境というのは大事。

 

Q.無料で受託することで学生へ利益を還元できるのか。

〇総長

A:大学は象牙の塔にある、壁の中にあるものから、社会とどう協働していくか地方自治体とどう連携していくのかが大事になってきた。事務方のリーダーシップは必要だが、これまで大学図書館で働いていた人々が地域に貢献していくための実践の場になっていく。そこで得た知見を伝えていくことができるのではないか。大学の価値の向上につながる、絶好の機会である、よい実験場である。2021年4月オープンの体制を整えていく必要はある。

〇市長

A:萱野南図書館はすでにあり、建物の改修は必要ないつかかかるコスト。整備費はいつかかかるもので、ランニングコスト大阪大学がだしてくださる。おそらく大学の運営を圧迫するのではないかという懸念だと思う。もし今回の話がない場合、大学図書館を別途設ける必要があるが現状よりもスペースは小さく、蔵書も少なくなるだろう。トータルコストは下がっているのではないか。双方にとってメリットがある。

〇岡本

A:コスト面ではすばらしい。

 

Q.連携の成果として、具体的にどうなると想像するか。

〇市長

A:スタンフォード大のイメージがある。行ったことはないが、職員が地域に活動の場がある。商業施設は増えるし、地域での消費活動が増えるだろう。

〇総長

A:外国語学部の学生は、これまでの阪大の学生が持っていない特性がある。講義のなかで質疑が出て、講義後も質疑がある。語学を学ぶということはコミュニケーションをとりたいということなのだと思う。前のキャンパスは普段から市民との接点をとるという点では困難な場所だったが、新しいキャンパスには市民との接点を持ちやすい環境になるだろう。言葉では表せないような、インパクトのある環境で学ぶことができることが大きな成果を期待できる。他のキャンパスにいる学生も新しいキャンパスへ行けばグローバルな環境に身を置くことができるようになるでしょう。

 

Q持続性の担保はどうしていく予定か。

〇市長

A:仕組みをつくる。大学と市でかなり協議している。スタートアップの段階で考えられる課題はお互いぶつけあうことが大事だと思う。はじめが肝心なので、そこがちゃんと機能するようになればうまくいくのではないか。

〇総長

A:生涯学習リカレント教育へのインパクトは大きい。公立図書館だけではできない、大学図書館だけではできないことがある。知のリソースを大学の中だけで閉じ込めているのが現状。インタラクションが生まれるのは図書館になるのではないか。市との連携は図書館を通じて強固にできたと思う。連携の土台ができたのではないか。いかにサスティナブルなものにしていくかというのは大きな壁があるだろう。描ける夢は互いにとって友好関係は確固たるものになったのではないか。いま、豊中、吹田とも協議している。行政上の区分けはあるものの、地面はつながっている。三つの市が大阪大学を支えると言っていただいた。今後の関係を築くための土台ができた。それに応えていきたい。

 

以上

 

red感想

指定管理料をとらないビジネスモデルは図書館以外ではよく聞くが、図書館でははじめて聞いたので大変驚いた。すぐ思いつく例でいうと、クラブチームが指定管理者となったことで、サッカースタジアムのような収益性の余地がある公共施設でビアガーデンやグッズ販売、クラブチームのイベント、クラブチームに関する展示等を行って来場者から入場料のほかイベント料を徴収することで、マイナス利益だったものをプラス利益にした例はある*1*2。ただしこの例はあくまで収益性の余地のあるサッカースタジアムだからこそ成り立った側面が強いのではと思う。

翻って公立図書館ではどうだろうか。公立図書館では入場料ほか利用料の徴収は図書館法によって禁じられている。しかし今回は既存の図書館を指定管理者へ、というのではなく建て直しを検討するなかで、駅前開発とともに大学と同一地域へ新図書館を設置、ということである。

上記を前提として図書館サービスを構成する要素について検討したい。図書館サービスを構成する要素は、人、資料、館、(利用者)の三要素(利用者を入れると四要素)である。

人材の面では、他の指定管理者と同様で、人材育成に課題は残るだろうが大阪大学の職員が公立図書館の職員として働くことを考えると、もしかしたら雇用は安定するかもしれない。ただしあくまで新たに公立図書館のために雇用される職員が大阪大学の職員であった場合に限られ、非正規雇用が主流であれば依然として課題は残る。

資料の面では、発表のなかではまだ未定でこれから協議していく、という印象を受けた。大阪大学箕面市から指定管理料を受け取らないということから、新しく購入した資料についてはおそらく大阪大学の資産となるのではないだろうか。旧図書館にあった資料については、市が購入したものについては市の資産のまま、大阪外語大学のキャンパスにあった資料は大阪大学の資産のままとなるのではないだろうか。

館の面では、指定管理者から万が一大阪大学が撤退したとして、土地と建物は市のもののため市側にはなんのデメリットもないといえる。ただし、まだまだ先のことでかなり協議中の部分が多い印象を受けた。

指定管理者制度等を導入して民間(この場合は大阪大学)に運営を委ねる場合は、官民の役割分担を明確化するよう、公共サービス基本法によって定められている。しかし、官民の役割分担と責任の明確化については、市のガイドラインで定められている場合と、協定事項として定められている場合とがある*3箕面市の運用指針(ガイドライン)には損害賠償が生じた場合や災害が生じた場合の枠組みのみ示されているため、個別に協議していくと考えられる*4

アイヌ文化とゴールデンカムイ

みなさんは、ゴールデンカムイをご存知でしょうか。大英博物館では、いまマンガ展が開催されており、図録やポスターにはゴールデンカムイの主人公が載っています。

The Citi exhibition

Manga マンガ
23 May – 26 August 2019

#MangaExhibition

https://www.britishmuseum.org/whats_on/exhibitions/manga.aspx

youtu.be


マンガは、公立図書館では収集対象としていない場合があり、資料として所蔵されていないものが多くあります。もちろん、ご承知のとおり国立国会図書館には所蔵されており、公立図書館では地域出身のマンガ作家のタイトルは所蔵している場合はあります。
ただ、まだまだ収集すべき対象としては認識されていないのが現状です。

マンガは、マンガ展のウェブサイトにもあるとおり、日本文化のなかでは浮世絵にルーツがあり、独自に発展してきたものです。また、物語りを読むことで、主人公の体験をあたかも追体験したかのように感じたり知識を得たりするのは、文芸作品と共通しています。そのため、日本文化や教育教材の一つとして再評価される向きがあります。


またマンガをきっかけに、舞台となった場所や主人公にまつわるものを体験したり、作家の出身地を訪れたり、いわゆる聖地巡礼が話題になっています。自治体や地域の商工会議所も町おこしに力を入れるため、聖地巡礼を盛り上げる取り組みをしています。これは全国各地で拡がっています。

ゴールデンカムイでは、北海道が舞台で、主人公はアイヌの女の子です。そのため、北海道を舞台にしたゴールデンカムイスタンプラリーが実施されています。北海道の各地にある博物館やゴールデンカムイにまつわる場所で、キャラクターの限定AR画像が入手でき、現地でキャラクターと撮影し共有する仕組みを作ったのです。

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博物館網走監獄にてスマートフォンアプリを使用したAR画像



これまで、私はゴールデンカムイが話題になっていることは知っていたものの、読んだことはありませんでした。アニメにもなっているようだったので、視聴したところ、アイヌ文化についてかなり詳細に描かれていました。

例えば、アイヌ文化は狩猟採集社会でした。ただ、アイヌの人々はヒグマを狩って食べるだけでなく、それらは動物それぞれの神さまからの贈り物であり、食べる際にはその神さまに感謝の祈りを捧げるという描写や、北海道の開拓民からはアイヌの人々は差別的な扱いを受けているという描写がありました。
また、マンガの単行本の巻末には参考にした文献一覧が記載されていました。
 
実際に、弟子屈町屈斜路コタンアイヌ民俗資料館や北海道立北方博物館を訪れてみると、きちんとした調査に基づいて描かれたマンガであることがよく分かりました。

細かなところでは少年漫画的な描写はあるものの、大きなテーマとして、アイヌ文化への理解を深めるものとして大きく貢献していると感じました。

この町おこしに、という流れはマンガだけにとどまりません。
先日、文部科学省で開催された全国博物館長会議に出席したところ、徳川美術館が事例発表されていました。
刀剣乱舞というスマホアプリのゲームで、擬人化された日本刀がキャラクター化され、所蔵している日本刀が出ていたために、これまでの入館者数が倍以上になったということでした。
現在、日本各地の博物館で日本刀の展示があるのは、刀剣乱舞のゲームのブームによるもののようです。
徳川美術館では、ブームを一過性のものにしないためにSNSの活用やファンを増やす活動を行っているそうです。

翻って図書館で収集する資料としてマンガについて考えてみると、どのマンガを収集すべきか、選書基準はどうするのかなど、まだまだ課題は多くあります。
選書基準は、それぞれの図書館が検討して策定すべきものであり、唯一の正解があるものではありません。
お近くの図書館ではどのようなマンガが所蔵されているか、あるいは全くされていないかを見てみると、図書館サービスについて理解が深まるかもしれません。

IFLA学校図書館ガイドライン(抜粋)

IFLA School Library Guidelines, June 2015, IFLA Professional Committee.

https://www.ifla.org/files/assets/school-libraries-resource-centers/publications/ifla-school-library-guidelines.pdf より一部抜粋(原文はCC-BY)

 

IFLA学校図書館情報ガイドラインの一部を抜粋して翻訳しました。

以下は、正式な翻訳ではなく試訳である点に留意し、再配布等はしないでください。
原文の後に翻訳を併記しています。

 

 

6.5 School library public relations
The concept of public relations focuses on long-term interaction and strategic communication that build beneficial relationships between an organization and its publics—a school library and its stakeholders (see section 3.5.4 Community engagement).

6.5 学校図書館のPR活動
PR活動の概念は組織とその市民、すなわち学校図書館とその利害関係者との間に有益な関係を構築する長期的な相互作用及び戦略的コミュニケーションに焦点を当てている。
(「3.5.4 社会貢献」を参照のこと。)

 

Marketing and promotion focus on more immediate products and services developed to meet the wants and needs of a library’s users. In contrast, advocacy is fundamentally about action for change or the advancement of an idea or issue. In the long term, supportive relationships need to be built with the school library’s stakeholder groups and supporters: This is school library advocacy. Both promotion and marketing and also advocacy need to be planned and implemented in a systematic way. Promotion and marketing are a part of the school-based work of a school librarian; a school librarian also has a part to play in advocacy but usually advocacy is planned and carried out by a group such as a school library association. The primary focus of school library promotion and marketing is the users of the library: Here the concern is library use. The focus of school library advocacy is the decision-makers and the people who can influence the decision-makers: Here the concern is library funding and other kinds of support that make the work of a school librarian possible.

マーケティングとプロモーションは図書館利用者のウォンツとニーズに応えるために開発されたより即時的な製品やサービスに焦点を当てている。それとは対照的にアドボカシーとはそもそも、変化させまたは意見や課題を前進させるための活動のことである。長期的には、支援的関係を学校図書館の利害関係者や支援者と構築する必要がある。これが学校図書館のアドボカシーである。プロモーション、マーケティング、アドボカシーはいずれも系統的に計画され実行される必要がある。プロモーションとマーケティングは学校司書の学校に基礎を置いた業務の一部である。学校司書もアドボカシーについて役割を持っているものの、通常アドボカシーは学校図書館の協会のような団体により計画され実行される。学校図書館のプロモーションとマーケティングの一番の焦点は図書館の利用者であり、ここでの関心事は図書館の利用である。学校図書館のアドボカシーの焦点は意志決定者と意思決定者に影響を与えることができる人々である。ここでの関心事は図書館の財政的支援と学校司書の業務を可能にするその他の支援である。

 

6.5.1 Promotion and Marketing
Promotion is one-way—communicating to users about what a library has to offer. Marketing is a two-way exchange—trying to match the library’s services to the needs and preferences of potential users. The services and facilities provided by a school library must be actively promoted and marketed so that the target groups (both the school and the larger community) are aware of the library’s role as a partner in learning and a provider of desirable services and resources.

6.5.1 プロモーションとマーケティング
プロモーションとは一方向的であり、図書館が提供できることについて利用者に伝達することである。マーケティングとは双方向的なやりとりであり、図書館のサービスを潜在利用者のニーズや嗜好に合わせようとすることである。目当てとする団体(学校とより規模の大きいコミュニティーの両方)が学習の協力者として、そして望ましいサービスとリソースの提供者として図書館の役割を認識できるように、学校図書館により提供されたサービスについて積極的にプロモーションとマーケティングが実施されなければならない。

 

A school library should have a written promotional and marketing plan worked out in cooperation with stakeholders. The plan should include: desired objectives; an action plan that indicates how the objectives will be achieved; and evaluation methods by which the success of promotion and marketing actions will be assessed. The promotional and marketing plan should be evaluated, reviewed, and revised annually; the plan as a whole should be discussed thoroughly by a school librarian and the school administration at least once every second year.

学校図書館は利害関係者と連携して作成した書面によるプロモーションとマーケティングの計画を備えているべきである。その計画には、望ましい目標、どのように目標が達成されるかを示した実行計画、プロモーションとマーケティングの活動の達成を評価する評価方法を含むべきである。プロモーションとマーケティングの計画は年一回評価され、レビューされ、改訂されるべきである。計画は全体にわたって少なくとも二年に一度は学校司書と学校運営によって十分議論されるべきである。

 

6.5.2 Advocacy
Advocacy is a planned, sustained effort to develop understanding and support incrementally, over time. Advocacy is related to but different from promotion and marketing. School library advocacy is about developing understanding and support from key decision-makers; it is about raising awareness and increasing knowledge; and it takes time and planning. School library advocacy efforts should focus on engaging decision-makers and those who influence decisionmakers, rather than school library users.

6.5.2 アドボカシー
 アドボカシーとは、徐々に長い時間をかけて理解と支援を発展させるために計画された持続的な取り組みである。アドボカシーはプロモーションとマーケティングに関連はあるものの異なるものである。学校図書館のアドボカシーとは、主要な意思決定者からの理解と支援を発展させることであり、普及啓発を行って知識を高めることであり、それは時間と計画が必要なものである。

 

Advocacy is about building relationships.
アドボカシーとは関係を構築することである。

Advocacy is about influencing others. Research has established six universal principles related to influencing others (Cialdini, 2006). These principles of persuasion are essential to advocacy success: reciprocity, liking, authority, social proof, consistency/commitment, and scarcity. Reciprocity and Liking are about building relationships. People often do things for others because others have done something for them and because they like the other person. Authority and Social Proof are about making decisions in times of uncertainty. People often do things because someone in authority recommends an action or because others like them are doing that. Consistency/Commitment and Scarcity are about moving people to action. People are more willing to do something if they perceive that the action is consistent with their values and if they perceive that action will prevent them from losing something that they value.
These universal principles should be kept in mind to guide the planning of an advocacy program. For example, school librarians often need to target other librarians in the national library association to bring them onside to support a school library policy issue. Following are some guiding questions that might be helpful in planning an advocacy program.

 アドボカシーとは他者に影響を与えることである。研究によって他者に影響を与えることに関する6つの普遍原理が立証された(Cialdini, 2006)。これらの説得の原理はアドボカシーを成功させるために不可欠であり、それは「返報性」、「好意」、「権威」、「社会的証明」、「一貫性」、「希少性」である。「返報性」と「好意」は関係構築に関することである。人々は多くの場合、他者が自分のために何かをしてくれたからという理由で、またその人が好きだからという理由で他者のために何かをする。「権威」と「社会的証明」は半信半疑の状態である際の決定に関することである。人々は多くの場合、権威のある誰かが薦めているからという理由で、また彼らのような他者がそれを行っているからという理由で何かをする。「一貫性」、「希少性」は人々を行動に移させることを指す。人々はその行動が自分の価値にと矛盾せず一貫したものであると認めた場合に、またその行動によって彼らが評価している何かを失うことを防ぐと認めた場合により何かをしようという気持ちになる。
 アドボカシープログラムの計画について方向付けを行う際、これらの普遍原理に留意すべきである。例えば学校司書は多くの場合、学校図書館の政策課題への支持について納得させるために全国規模の図書館協会の他の司書に目標を定めることが必要になる。

 

• Scarcity: What might other librarians lose if school libraries are not well supported?
• Consistency/Commitment: What values do they share with you?
• Authority: Whose opinions do they respect?
• Social Proof: What other national associations have supported school library policy?
• Reciprocity: How can you support other librarians in the association with their issues?
• Liking: What do you like about other librarians and how can you show that?

・希少性:もし学校司書が十分な支援を得られない場合に他の司書は何を失う可能性があのか?
・一貫性:彼らがあなたとどのような価値を共有しているか?
・権威:彼らは誰の意見を尊重しているか?
・社会的証明:他のどのような全国規模の協会が学校図書館の政策を支持してきたか?
・返報性:他の司書たちの課題に関連してあなたはどのように彼らを支援することができるか?
・好意:あなたは他の司書たちのどのような点が好きで、どのようにそれを示すか?

 

Advocacy is something that school librarians and their allies can do if they join together with others and move forward in a planned way. The IFLA Online Learning Platform (www.ifla.org/bsla) provides resources for those who want to advocate for libraries and want to know more about how to do that. This site includes materials specific to school library advocacy, including case studies about forming a school library network, about changing school library legislation, and about developing school libraries as a force for educational reform. Advocacy is essential for enhancing and maintaining school library development. Both advocacy and evaluation build understanding and support for the work of improving teaching and learning for all individuals in our schools.

アドボカシーとは、学校司書とその同盟者が他者と団結して計画的に前進した場合に成しうるものである。IFLAのオンライン ラーニング プラットフォーム(www.ifla.org/bsla)では図書館のアドボカシーを行いたい者、どのようにそれを行うかより知りたい者にリソースを提供している。このサイトには学校図書館ネットワークの形成について、学校図書館の法令改正について、教育改革の一勢力としての学校図書館の発展についての事例研究を含む学校図書館に特化した資料がある。アドボカシーは学校図書館の発展の増進と持続に必要不可欠である。アドボカシーと評価の両方が理解を高め、学校における全ての個人の教育と学習の改善業務を支援するものである。

大学に入学する前に読むといいかもしれないブックリスト

こんにちは!年が明けましたね。「平成最後の」とか言われるたびに、だからなんなんだとイラついてしまう性分をどうにかしたいな、と思いながらどうにもならないなと諦めている今日この頃です。みなさまいかがお過ごしでしょうか。

 

この時期、大学受験でてんてこ舞いな人や、推薦受験でのんびりな人などいらっしゃるのではないでしょうか。また大学生や大学院生は卒業論文修士論文の締め切りや最終発表に追われている時期かと思います。

いまの大学や大学院、また小学校から高校では、アクティブラーニングが主流になっています。アクティブラーニングとは何か、これまでの教員から話を聞くだけの講義形式の授業ではなく、学生自身が主体となって考える対話形式の授業のことをいいます。

アクティブラーニングを小学校からやっているひとにとっては、大学でのアクティブラーニングもあまり変わりがないように思うかもしれません。とはいえ大学は自学自習が基本でありますので、高校ではよくわからない顔をしていれば先生が一から十まで教えてくれたかもしれませんが、大学では一かそれ以下までしか教えられず、あとは自分自身で学ぶしかありません。

 

専攻する分野によって入門書というのはありますので、それはそれぞれの大学の授業で紹介される参考文献や教科書なのかなと思いますが、役に立つかどうかはわからないけどそもそもの基礎として読むといいかもしれない本を挙げたいと思います。このリストは完全に私の好みなので、各分野を網羅しているわけではありません。ちなみにアフィリエイトではないのでリンクをクリックしても私に収入はないです。

 

 

 

 【プレゼンテーション】

発表の方法はさまざまあるのですが、こういう方法があるということを知っておくことは大事かなと思います。まずは基礎として知っておきましょう。

論理が伝わる 世界標準の「プレゼン術」 (ブルーバックス)

論理が伝わる 世界標準の「プレゼン術」 (ブルーバックス)

 

 

プレゼンテーションZEN 第2版

プレゼンテーションZEN 第2版

 

 

一生使える 見やすい資料のデザイン入門

一生使える 見やすい資料のデザイン入門

 

 

 

 

【レポート作成】

大学に入って、まず講義が始まってから取り組まなければならないのがレポートです。高校によってはすでに書いたことのある人もいるかと思います。初等教育に比べて、高等教育にあたる大学では、自分自身で調べたり考えたりする割合が高くなります。その時にどのように書けばよいか迷うこともあるかもしれません。

レポート・小論文・卒論の書き方 (講談社学術文庫)

レポート・小論文・卒論の書き方 (講談社学術文庫)

 

 

入門!論理学 (中公新書)

入門!論理学 (中公新書)

 

 

図書館を使い倒す!―ネットではできない資料探しの「技」と「コツ」 (新潮新書)

図書館を使い倒す!―ネットではできない資料探しの「技」と「コツ」 (新潮新書)

 

 

 

 

【大学教育について】

なぜ自分が学ぶのか、社会に出て役に立つ学問がどうたらという話もありますが、自分の頭で考えられるようになる訓練をきちんと受けられる機会は得難いものです。

 

スタンフォードの自分を変える教室 (だいわ文庫)

スタンフォードの自分を変える教室 (だいわ文庫)

 

 

 

 

 

【哲学】

デカルト、カント、ショーペンハウアーを読んでおけなんて言説もありますが、哲学書はだいたい高校生の時に読んでは挫折して読んでは挫折してみたいな経験をしておくと、ある日いきなり読めるようになります。それが難しい場合には、まずは手軽な哲学の解説書を読むとよいかもしれません。

  

 

読書について 他二篇 (岩波文庫)

読書について 他二篇 (岩波文庫)

 

 

スピノザ エチカ 上 (岩波文庫)

スピノザ エチカ 上 (岩波文庫)

 

 

スピノザ エチカ 下 (岩波文庫)

スピノザ エチカ 下 (岩波文庫)

 

 

  

【文学】

ベストセラーを読むのは流行に乗ってるみたいでなんか違う、と思う人もいるかもしれませんが売れてる本はそれなりに面白いですし、名作と呼ばれる古典もやはり読むと名作と呼ばれるだけあってそれなりに面白く感じます。特にシェイクスピアはここに挙げていないものも読むことをお勧めしますし、同一タイトルでも様々な訳がありますので、読みやすいものを選びましょう。海外だけでなく日本の古典や昔話を読むと、現代の作品に影響を与えているのがよくわかり、二倍楽しめます。

ハムレット Q1 (光文社古典新訳文庫)

ハムレット Q1 (光文社古典新訳文庫)

 

 

 

人間失格

人間失格

 

 

文学は無限に追加したくなりますが、この辺で。

 

 

 

 

 

「クラウドファンディングによる図書館の可能性」フォーラムに登壇

 こんにちは!猛暑だった今年の夏が終わりそうで終わらない、残暑厳しいなか、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

 台風21号や北海道地震によって被災された皆様におかれましては一日も早く日常を取り戻されるようお祈り申し上げます。少額ではありますがヤフー募金(https://donation.yahoo.co.jp/)やふるさと納税での支援をいたしました。

図書館総合展とは

 第20回図書館総合展でブースを出しますほか、フォーラムへ登壇することになりましたので、お知らせします。

 図書館総合展とは、いわゆる図書館業界の出版社や企業、大学といった団体が集まる東京ゲームショウのようなものです。学生さんにとっては、図書館だけでなくさまざまな関連企業を知ることのできる良い機会になりますし、図書館員にとっては業界の最新情報を知ることができまた当該企業のひとと知り合いになれる良い機会かと思います。

 私の情報サービス演習の授業では図書館総合展の話を少しするので、受講された学生さんはご存知かもしれませんが、あまり図書館総合展事態がどういったものかわからない、ということがあるかもしれません。そういった方のために、総合展ラジオというのがあります。雰囲気を知りたい方は以下のURLを参照してください。

LibraryFair_LIVE - YouTube

もしくは、過去の図書館総合展では一部のフォーラムが動画でアーカイブが残っています。以下のURLにあります、各回のフォーラム動画記録、もしくは放送局&レポートサービスをご参照ください。

アーカイブ | 図書館総合展

 

クラウドファンディングによる図書館の可能性」フォーラムとは

私が登壇するのは

クラウドファンディングによる図書館の可能性 | 図書館総合展というフォーラムです。カレントアウェアネスで記事を執筆したことなどがご縁でコーディネーター(司会?)としてお声掛けいただきました。フォーラムでは、大学図書館と公立図書館と学校図書館団体の方にご登壇いただきます。クラウドファンディングというと、ベンチャー企業だったり被災地だったりへの支援を思い浮かべる方が多いかと思います。しかし、2012年以降は図書館の開設や蔵書の充実、イベントや運営資金の調達のために実施されることが見られるようになりました。

 本来であればそれぞれの図書館の設置団体によって行われるはずの事業でありますが、資金難であるために実施できないことが多くあります。クラウドファンディングを実施することで、資金を集めること以外の副次的な効果として、資金難であることをステークホルダーへ知らせたり、広報活動の一環として図書館のファンを増やすことができたりします。例えば、大学図書館であれば、大学が設置主体であるので大学が資金を募ることで資金を集めることができます。しかし、クラウドファンディングであれば学友会に加入していない卒業生や大学の設置されている地域住民の方、大学教育に関心のある方へ支援をお願いすることができます。また、クラウドファンディングは寄付金では不明確であった使途が明確で、なんらかのリターンがある場合がほとんどなので、支援者にとっても支援しやすかったり、税金の寄付控除があったりすることでメリットがあることがあります。

 フォーラムでは、それぞれのクラウドファンディングを実行して成功されたパネリストのみなさんに実施に至る経緯、成立に至るまでの試行錯誤などを中心にご発表いただきますので、ぜひご来場お待ちしております。

学校図書館情報サービス論のシラバスと文献

 学校司書モデルカリキュラム対応「学校図書館情報サービス論」を担当しています。

 学校図書館情報サービス論は教科書がない授業なので、授業ではシラバスをもとに授業を組み立て、参考文献をもとに配布資料を作成してすすめてまいりました。何を使ったのか記録もかねて記事にしたいと思います。なお、一覧に載せたのは授業資料に記載していないものを主として、あとは重要なものを補足として、事例などのURLは省略しています。

 いまSLA(全国学図書館協議会)でも学校司書モデルカリキュラムのシラバスについて検討しているところのようです。

公益社団法人国学図書館協議会 学校司書の養成および研修のあり方検討委員会は、文部科学省による「学校司書のモデルカリキュラム」に対応した「全国SLA学校司書養成科目シラバス」の検討を進めてきました。

 このほど、第一次案を第41回全国学校図書館研究大会(富山・高岡大会)で提案いたしました。この一次案について、皆様からのご意見を募集します。ご意見を基にさらに検討を深め、「全国SLA学校司書養成科目シラバス」を成案化する予定です。

(引用元:

全国学校図書館協議会||【意見募集】全国SLA学校司書養成科目シラバス(第一次案)

そこで、私のシラバスを公開してどういった内容か参考文献も挙げたいと思います。授業資料は春学期をやってみて絶賛改訂中です。

 

シラバス

【第1回】教育課程と学校図書館

【第2回】学校図書館における情報サービスの意義

【第3回】情報サービスの理論と実践(種類と事例)

【第4回】学校図書館の現状と情報メディアの利用

【第5回】情報リテラシー著作権

【第6回】学習情報ニーズに答える情報探索と情報収集

【第7回】情報リテラシーと探索的な学習基礎

【第8回】情報リテラシーと探索的な学習応用

【第9回】情報検索の基礎(サーチエンジンOPAC等)演習

【第10回】インターネット上の情報源の利用(パスファインダー,リンク集)演習

【第11回】オンラインデータベースの利用(国内外の新聞・雑誌のデータベース等)演習

【第12回】レファレンスコレクションの整備(参考資料,地域資料,ファイル資料,二次資料,各種資料リスト)演習

【第13回】レファレンスサービス(児童生徒からの相談・質問への対応) 演習

【第14回】レファレンスサービス(教職員からの相談・質問への対応) 演習

【第15回】情報源を使用した総合演習 まとめ

 

およそ1~6は授業の第1回~8回、7~17は授業の第9回~15回で使用しています。

 

【参考文献一覧】

①堀川照代, 塩谷京子. 学習指導と学校図書館. 放送大学. 2016.10

②山本順一, 気谷洋子. 情報メディアの活用. 放送大学. 2016.06

③齋藤泰則. 学習指導と学校図書館. 樹村房. 2016.02

鳥取県立図書館学校図書館活用ハンドブック. 鳥取県. 2016.03

⑤塩谷京子. すぐ実践できる情報スキル50:学校図書館を活用してはぐくむ基礎力. ミネルヴァ書房, 2016

⑥朝比奈大作, 米谷茂則. 読書と豊かな人間性. 放送大学, 2015

情報科学技術協会編. 新訂3版情報検索の基礎知識. 情報科学技術協会, 2015

⑧岡紀子, 田中邦英. 改訂図書館と情報技術情報-検索基礎能力試験の過去問題と解説収録-, 樹村房, 2017

⑨中嶋雅人. “図書館探索型行事「ミステリークエスト」活動報告”. カレントアウェアネス-E, No.250, 2013.12, http://current.ndl.go.jp/e1510.

文部科学省. 大学における先進的な実践例平成27年度. 2015, http://www.mext.go.jp/a_menu/kaihatu/jouhou/1400557.htm

⑪高橋恵美子. 学校司書という仕事. 2017. 青弓社

齋藤誠一. 学校図書館で役立つレファレンステクニック. 2018. 少年写真新聞社

⑬長澤雅男, 石黒祐子. 問題解決のためのレファレンスサービス. 2007. JLA

⑭野口武悟, 成松一郎. 多様性と出会う学校図書館. 2018. 読書工房

⑮齋藤泰則. 利用者志向のレファレンスサービス. 2009. 勉誠出版

⑯庭井史絵. 学校図書館員と教員による指導上の役割分担形成プロセス. 日本図書館情報学会誌, 63(2), 2017.  https://www.jstage.jst.go.jp/article/jslis/63/2/63_90/_pdf/-char/ja

大分県教育委員会.学校図書館ボランティアハンドブック. 大分県

 

そのほか、授業で紹介できなかったものも含めてブクログに載せていますので、ご参考まで。
授業用に作り直していますので、ブクログは随時更新予定です。

 

【その他授業内で紹介したウェブサイト(一部)】

  受講生の中には現役の学校司書さんが多く受講された一方で図書館勤務経験はないが司書資格は既に取得済みの方もいらっしゃったので、どのレベルで話すか、がかなり毎回試行錯誤でありました。ただ、学校司書さんは自分の勤務されたことのある学校図書館しかご存じない可能性もあるので、先進的な取り組みや活発に利用されている学校図書館をいくつか見学させていただき、事例として示すことで勤務経験のあるなしにかかわらず、学校図書館の将来像やこれまでと違うイメージを持ってもらえたのではと思います。

反省点としては、ICT機器の活用をもっとしたかったことと情報リテラシーの話を深くしてもよかったかなというところです。